親族から遺留分を主張されたことに関する質問です。父が先日亡くなり,父は,長男である私に全ての財産を相続させるという内容の遺言書を残していました。相続人は私の他に妹である長女がいますが,父は,私たち長男夫婦が生前介護などの面倒をみていたことから,このような内容の遺言書を作ったようです。ところが,妹の方がどうも納得がいかないようで,遺留分というものがあるのではないかといっています。私は,妹に対してどれくらいのお金を払わなければならないのでしょうか。なお父の遺産の総額は,2000万円です。

遺留分とは,被相続人の財産のうち,一定の相続人の生活保護や潜在的な持ち分として残さなければならないものです。遺留分については,被相続人が生前に贈与したり遺贈するなどしていても,相続人が取り戻したり,引き渡しを拒むことができます。この遺留分が認められるのは,相続人のうち,被相続人の父母等の直系尊属,被相続人の配偶者,被相続人の子等の直系卑属です。今回のケースでは,相続人は,いずれも被相続人の子ですので,遺留分があることになります(民法1028条本文)。質問者のケースの場合,長女の遺留分の割合は,相続財産の2分の1(遺留分)に法定相続分2分の1を乗じた4分の1となります。
具体的な遺留分侵害額の算定の式は以下のようになります(民法1029条1項,同1030条,同1044条,同903条1項)。
 (「遺産の価額」+「一定の贈与額」-「債務」)×「遺留分割合」-「一定の贈与額」
ここでいう「一定の贈与額」とは,①被相続人が死亡前1年間にした贈与の価額,②贈与の当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってした贈与の価額,③相続人の受けた婚姻養子縁組・生計の資本として受けた贈与の価額,です。相続人のうち,生前贈与を受けた者とそうでない者について一定の公平を図るため,③が考慮事情となります。なお,法定相続分の算定と異なり,遺留分の算定にあたって寄与分(民法904条の2)は考慮されません。ですので,質問者による被相続人の介護等の事情は,遺留分の算定に影響しません。
本件では,「遺産の価額」は2000万円であり,「一定の贈与額」としてマンションの頭金400万円が③生計の資本の価額にあたります。被相続人に「債務」は無いようですので,これに前述の遺留分の割合をあわせ計算すると,長女が取得する遺留分の金額は,200万円ということになりますので,長女は,質問者に対し,この金額を請求することができます。
なお,本件の事案を離れて仮に長女へのマンション頭金の贈与が何十年も前であったような場合であっても,③生計の資本として算入されることとなります。その場合には,判例によると,当時の貨幣価値を今の貨幣価値に直して贈与の価額を決めることとなります(最判昭和51年3月18日判タ335号211頁)ので,仮に当時の貨幣価値が今の4倍であったとすれば,上記計算式においてマンション頭金は,1600万円として計算されることとなります。この場合には,長女に対する遺留分侵害はなく,質問者に対して遺留分減殺請求をすることはできないこととなります。

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